4×100mリレーの妙味(おもしろさ)
7月18日の県大会の最終種目、混合4×100mリレーで、金沢市陸上教室Aチームは52秒50の大会新で優勝しました。2位は小松SPIRITの52秒52,3位は内灘JACの52秒59と、0秒09の中に3チーム入る大接戦でした。3チームとも北國スポーツ記録賞。38回の歴史で一番レベルが高いところで競り合った好レースでした。↑のビデオをぜひ、見てください。
予選レースが終わって、金沢市陸上教室は小松に次いで2位。
何とか上にいくために、マークの位置を相談して変更しました。2走の石野くんの走る距離をさらに長くするように、調整しました。風にのった大きな走りで、加えて非常にいい位置で渡すことができました。
それとアンカーの上里くんの追い上げとフィニッシュラインを胸で切る見事な走りで逆転優勝することができました。
新聞には〈混合リレー4連覇〉とありますが、これまで陸上教室は〈男子優勝10回〉〈女子優勝11回〉〈うち男女アベック優勝〉が7回と、輝かしい記録を持っています。→ここ
リレーは今では金沢市陸上教室のお家芸のようなものですが、昔は県大会で全然、勝てませんでした。
リレーというのは4人の走力も大事ですが、「バトン渡しの工夫」がものいう種目ということはだれにでも分かりますね。
今年のリレーチームは市大会の時からとても上手でした。
市大会の4人の100mタイムの合計が56秒09。しかし、リレーのタイムは53秒38。その差2秒71は、加速と利得距離(腕を伸ばしてもらっている)でかせいでいます。これは陸上教室の中で、過去最高と思います。
また、直線の2走と4走は左手もらいですが、何と2人とも左利き。そして、リーチが長い。
1走今西さんと3走松居さんは曲線路。曲線を走る練習をした結果、ピッチが速くなってきました。
そして、補員の金子くんと田中さんのサポートも立派でした。お休みの子のパートをしたり、併走して競り合ってくれたり、本番で走るのは4人ですが、6人でワンチームの姿を見せてくれました。
もうすでに全国大会に向けて練習を始めていますが、どこまで記録を伸ばすことができるでしょうか?
練習中にチェックする方法が2つあります。
1.当たり前ですが、練習で一周のタイムをとる。しかし、この記録は本番よりも2秒くらい遅いです。
気合いも入らないし、服装も違います。
でも、練習で53秒台が連発できれば、本番は51秒台で走ることができます。(経験上、だいたい合っています)
2.もう一つは加速走です。
110mラインからスタートして、100mのスタートラインからのタイムを測ります。
例えば、2017年の男子チーム、加速走の合計タイムが51秒24で(7月)、全国大会(8月)で51秒38を出しています。
今年のチームは加速走合計よりも本番がかなり速いので、利得距離でかせいでいるのかなと思います。
資料→ここ
全国大会では県記録を突破して、決勝に進んでほしいと思います。
Aチームのように極めるには時間がかかりますが、リレーの基本はみんなにこれまで何度か教えています。
手のひらを後ろの人に見せるように出す、バトンは平行に動かし、手のひらに押し込む、近づいたら鬼ごっこのように追いかける・鬼から逃げるように加速などなど。
特別練習では、今、バトンジョグで始めています。少しなじんだかな?
9月からの大会・記録会でたくさんの子にリレーに挑戦してほしいと思います。 2022年7月29日記 監督野村泰裕